枯れ野見


 




またある日は







枯れ野見に行った。







割と元気になってきた頃。









行ったほどの場所ではないけれど








家から50メートルくらいのところ








そこから枯れた野原が見える。








野原とも言えないような広くない場所だけれど








何かを、感性を揺さぶられるような









心に響いてくるような景色が見える。









その場所は枯れていて







茶色く枯れていて









茶色いススキがたくさん生きてる。








それを遠くから眺めて








これが冬だと思った。









これが、冬だと









そしたらね、1羽の鳥がその枯野に飛んできて









目で追うと








その鳥は、梅の木にとまった。









梅の木は、静かに赤くなって居た。









外は寒い。









野原は枯れている。あたり一面、枯れている。









色はない。









空は曇り山は枯れたように見える









それでも、梅の木は赤くなっていた。








赤くなった梅の木はいつか蕾が綻んで








優しい花が咲く









枯れたように見える山は









見えない芽吹を隠してる。








頬を切るような風はそのうちに









優しい手のように私を撫でるのだろうと思った。








枯れた野原は









青葉に満ちるのだろうと思った。









私もそうなるのだと思った。









私は、








冬が好きだ。








枯れた野原は美しい。









冷たい風は気持ちがいい。








雪が積もると山はキラキラ








私は冬が好きだと思った。








冬はうんと寒い方がいい。








春の温かさが心に染みる









夏はうんと暑い方がいい。








秋の風が爽やかで心地よい。








四季のある国って素敵










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